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51-05

あたくしはもともとある目的を持って、
二浪もして大学に入ったのですが、
人間関係やいろんなことに挫折して中退しました。

その目的のことしか取り組んでなかっただけに、
それを失ったぼくは何もすることがなく、
ただ、仕事をしなければということだけで会社に入ります。

もともと自分に自信も持ってないし、
誇れるものも何もありません。
本当に人生に何も希望も持てない時間でした。

会社に行っても、
何の自信もない自分が女性に近づけるわけでもなく、
ただただ与えられた仕事をこなし、
家に帰って寝るだけの連日…

そんな連日を過しているぼくに、
唯一心に感情を感じさせてくれたのが、唄でした。

毎日連日、
好きなアーティストの唄を聴きながら過すうち、
かすかな気持ちが動き始めます。

わしもこんな唄を歌いたいなあ…
そんな気持ちに従うがまま、
押入れにしまいこんだギターを取り出し歌いはじめます。

そして、仕事を終えたオレは
家の部屋にこもって夜更けまで唄をうたう毎日…

唄を歌っているときだけが、
自分が存在していると感じられる時間でした。

そのうち 
私のギターの技術が歌いたい
唄についてこなくなります。

そしてあるギター教室に通いはじめます。
そこで出会った先生が、
そんなおれをすごく優しく迎えてくれました。

ある日、その先生があるライブハウスに連れて行ってくれました。
そこは普段、色んなアーティストが音楽を演奏していますが、
一週間に一度素人にその舞台を開放してくれます。
「飛び込みDAY」という名がついていましたが…

その舞台で唄を歌うのがぼくの楽しみになりました。
全然カッコよくはないですが…
唯一自分を感じられる、自分を表現できる場所でした。

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